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まぁ黒田君も瀬那川もお互い立派な大人なだけに、俺が気を使いすぎてもいけないか。
そう思い直し、俺は小さく笑って頷いた。
「失礼します」
礼儀正しく頭を下げた黒田君は、当然のごとく瀬那川の隣に腰かける。
向かいの席に並んだ瀬那川と黒田君の姿に俺は何とも言えない思いを感じながらそれを見つめた。
黒田君の頼んだスクリュードライバーが運ばれて来て、俺達は一応乾杯なんて言いながらグラスを傾ける。
けれど瀬那川と黒田君の間に流れるのは、やはりどこか殺伐とした空気で気が重い。
それでも今、開発中のスイーツのことやらで少しだけ空気がほぐれ始めた時、瀬那川に電話が入る。
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