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意外に器用にお好み焼きをひっくり返すところとか、コテで綺麗に切り分けてくれる案外マメなところとか。
「亨って世話焼きだよね」
「お前にやらせたらお好み焼きぐちゃぐちゃにしそう」
「そこまで不器用じゃないわよ！」
些細なことだけれども新たな発見をしては小さく喜ぶ自分を、ふと我に返って第三者的目線で見ると、ほんとに溺れてんだなぁ、と思う。
「お前、歯に青のりついてる」
「え、ほんとに？ 後で取る」
「夢中で食い過ぎだろ」
「自分だってついてるじゃない」
こういう、飾らずに済む雰囲気が好きなのは、結構前から。
肩の力が抜けるような、そんな空気を創りだすのが彼は上手だ。
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