8人が本棚に入れています
本棚に追加
~ナレーションside~
「……こんなんで良かったのか?」
とある森の中、リオは大きな木の根本に座ってもたれかかり、先刻のことを思い出す。
管理局が奪った緑の塊は、元あった小さな島国の人達へ返してきた。
その際、島国の人達からはリオからしたらオーバー過ぎる位に喜ばれ、英雄とまでもてはやされて戸惑ったものだ。
宴を開くといったが流石にそれは丁重にお断りし、帰る間際に地元民である少女からお礼と、ペンダントを渡された。
それはあの塊と同じ透き通った緑の輝きを放つ、宝石の様なものが埋め込まれたペンダント。
こんな高級そうなものは貰えない、と断ったが、大切なものを取り返してくれたのだからせめてこれだけでも、と少女や地元民の方々に押しきられ、頂いた。
今それは右手の中にあり、静かに輝きを放っている。
「僕にはこういうの似合いそうもないけどなぁ」
「そうつれない事言うじゃないギャよ、ご主人」
リオの傍らに、頭は人の頭蓋骨、そこから下は紫のぼろ布という幽霊みたいなのが現れる。ガイラーの実体化した姿だ。
最初のコメントを投稿しよう!