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…若い子に対して苦手意識を持っていたが、横井みたいに仕事をしっかりやるような奴なら、一緒に仕事をしても大丈夫そうだ。 それに、横井は人と話すのが得意で、聞き手を自分のペースに引き込んでいくのが上手い。 …まぁ、外見とかもあるだろうけど… …恋人にも、困らないだろうな… 仕事ばかりやってきた独身の俺にとっては、 羨ましいような、妬ましいような… 気づけば、当初苦手だと言っていた横井のことばかり考えている。 …どうしてだろう。 「…都築さん…?」 「…ッ?」 いきなり、扉が開いて、横井が入ってきた。 「ど、どうした?」 「あ…奥様が…とっくりにお酒持ってきてくださって…もしよければ、一緒に飲みませんか?せっかく露天風呂ですし…」 …なるほど、そういうことか。 部下と一緒に風呂に入るのは、正直気が引けるのだが まぁ、そういうことならいいだろう。 夜空を見ながら酒を飲むなんて、なかなかない機会だろうし。
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