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朝。
俺、横井優磨は、自分の横に人の気配がないことに気が付き、目を覚ました。
…あれ…
正峰さんは…?
確かに昨日の夜、俺の布団で一緒に寝た正峰さんがいない。
まさか、逃げられた?
いや、荷物はここにあるし…
きょろきょろと部屋を見回すと。
ちゃぽん…ちゃぽん…
露天風呂の方で音がした。
…露天風呂に入っているのか。
俺は布団から出ると、浴衣を脱ぎながら露天風呂に向かった。
きっかけは、と聞かれても正直答えられない。
いつの間にか、憧れが恋心に代わっていたのだ。
一緒に出張に行きたいと曽我さんに頼み込み、何とかして落とそうと思った。
俺は結果的に正峰さんを抱いて。
何度も好きと言ったけれど。
…俺はまだ、正峰さんから返事を聞いていない。
気持ちいいとは言ってくれたけれど、好き、とは言われなかった。
…あぁ。でも。
それにしても、昨日の正峰さんはすごく色気があった…
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