1◆Fabulous voice

34/52

842人が本棚に入れています
本棚に追加
/433ページ
ドラムス、ベース、サックス。 彼らは自らのパートの配置に着き、シールドの繋がったアンプから自由気ままに音を奏で始める。 しかしここには、まだあの人の姿はない。 ―――どこなの……!? 会いたかった。 だけど、本当は不安でとても怖い。 気持ちと行動はいつも裏腹で、彼を追い掛け同じ大学へ進学しながらも病院で働きたくなかったという理由がこれ。 ヴォーカルのMOTOはまだステージの上に現れない。 ここにいるのは彼を除く三人のバンドメンバーと、アンプにギターを繋ぎチューニングする二人の会場スタッフのみ。
/433ページ

最初のコメントを投稿しよう!

842人が本棚に入れています
本棚に追加