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耳元で囁かれた始まりの言葉。
それと同時に、私の正面にスポットライトが当てられる。
「やっ……、今回のターゲットって里衣!?」
すぐ隣には、驚きながらも悔しさを滲ませる奏美の姿。
もしかして、これが……――――――
「俺らのパフォーマンスに少しだけ付き合ってもらうよ?
なっ、お嬢さん。」
驚き背後を振り返ると、そこには鼻が高く面長な男性の姿。
かつてノートに描いた似顔絵と瓜二つなその顔を、思わずそのまま見つめてしまっていた。
耳元で囁かれる色を帯びた優しい声も、昔と全く変わっていない。
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