1◆Fabulous voice

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耳元で囁かれた始まりの言葉。 それと同時に、私の正面にスポットライトが当てられる。 「やっ……、今回のターゲットって里衣!?」 すぐ隣には、驚きながらも悔しさを滲ませる奏美の姿。 もしかして、これが……―――――― 「俺らのパフォーマンスに少しだけ付き合ってもらうよ? なっ、お嬢さん。」 驚き背後を振り返ると、そこには鼻が高く面長な男性の姿。 かつてノートに描いた似顔絵と瓜二つなその顔を、思わずそのまま見つめてしまっていた。 耳元で囁かれる色を帯びた優しい声も、昔と全く変わっていない。
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