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「やっ、あのっ……!!」
訳がわからずしどろもどろ。
まさか、自分が探していた過去の思い人が観客に紛れてすぐ背後にいたなんて。
「大丈夫。
俺らのファンには悪いようにはしない。
ただそのまま黙っていてくれればいいから。」
きっと彼は気付いていない。
ステージの真正面を陣取る熱心なファンだと思いターゲットにした女性が、自分のかつての教え子であるという事。
そしてその女が、過去の自分へ密かに思いを寄せていた事なんて……――――――
「むっ、無理ッ!!!!」
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