2◆In nostalgia

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「お待たせしました。 ジンジャーエールです!」 若い男性店員が最後のドリンクを運んでくる。 その様子を確認した祐輔君は、一旦場を仕切り直した後、ビールの入ったグラスを持ちその場に立った。 「今日は本当にありがとうございました。 FAbULOUSの皆さんのお陰でライブイベントは大盛況です。 機会があれば、是非また一緒にやりたいと……――――――」 挨拶をする彼の視線は時々手元のビールへ向かう。 早く酒を飲みたいと言わんばかりのその仕草に、奏美は苛立ち小さく舌打ちした。 「あぁ、もうっ! めんどくさいから早く飲もう? はい、カンパーイ!!」
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