2◆In nostalgia

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唯一自分からグラスを差し出したのは、私の左隣でジンジャーエールを飲む彼だけ。 恥ずかしくて、気まずくて。 視線を合わせられないまま、私は彼のグラスにカチンと自分のグラスを当てた。 「……サンキュ。」 グラスの当たる音が鳴り、彼は手元にある飲み物を自分の口元へ運ぶ。 すぐ隣という至近距離。 何気ない些細な事なのに、肩を並べて座る彼の声に反応して胸の高鳴りが抑えられない。 「あの……、MOTOさんは飲まないんですか? お酒は……――――――」
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