ふわふわ日和。

ふわふわより、もっと。

「カフェオレ？ありがとう」
「うん」
いつもの場所に、一緒に座る。
「そういやさ」
「うん？」
「モコモコ過ぎない？」
「んー、あったかいんだけど」
「いつもよりだいぶ丸っこいよ」
「そう？」
「ん」
ふーふーってしながら、カフェオレをｺｸﾘ
飲み込む
ふわふわした、空気。
会話が途切れても、息苦しくなんかない。
なにもしないで、ただぼんやりと二人で過ごす。

何時くらいだろう。
「あ、ネックレス受け取って」
「そうだった」
忘れるってどうよ。
まぁ、いっか。
鞄をごそごそして、ラッピングされた箱を取り出す。
「はい、えと、1年半ありがとう、で合ってる？」
「うん。俺もありがとう」
中身はこの前見た。
でも、この前より、ほんの少し
キラキラして見える。
これが乙女フィルターってやつなのかな。
「大事にするね」
「うん。岡田のは時計？」
「そう。着けてられるものくれたから、私もって思って」
「ありがとう」
シンプルな、でもちょっと大きめの黒の時計。
黒の眼鏡とお揃いみたい。