6770人が本棚に入れています
本棚に追加
/1574ページ
「まあ、それは冗談として、こう呼ばせてもらうよ--イクス」
なんとなく頭に浮かんだ名前を口にする。
神--イクスは口を歪める。
「まあ、それならいいか。
それで、オレが来た本題に入らせてもらう」
俺は頷いて催促する。
「さっきも言ったとおり、俺は基本、世界に関して不干渉だ。だが、もちろん例外もある。
その例外の一つが世界滅亡の危機ってやつだ」
思わず目を見開く。
「それって、地球が滅亡の危機を迎えるってことか?」
「いや、違う。オレが管理している世界は複数あってな、そのうちの一つ、イグニスって世界が水面下で滅びに向かってるんだ」
「水面下?」
目に見えた滅びではないのか?
「その世界は魔法あり、科学なしの世界なんだ。もちろん、地球には存在し得ない魔物や魔族も存在する。
そんな世界において魔族は封印され、忘れ去られた存在だったはずなんだが、外部の世界から干渉を受けたらしくってな、その封印が解けちまったんだ。で、その世界の人々はそのことを知らない。このままじゃ結果的に外部世界の影響で滅んでしまう。
オレはそれを防がなきゃならん」
外部からの干渉がなけりゃ放置だったんだがな、とイクスは付け加える。
最初のコメントを投稿しよう!