憧憬

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鼻歌混じりの 夜の川は若さ 青い実をかじる 僕の目の奥はまだ 湿り気を乗せた 南西の風が吹いて 思い出せば 目隠しをした夏だ 花びらが埋める 道という名前の土を 踏みしめるまで残り 数ミリというところだ 無垢を愛せ 文豪の言葉だろうか 鼻歌混じりの 夜の僕は朝を待ち侘びて
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