3人が本棚に入れています
本棚に追加
桜舞い散るこの季節
俺ー陸谷徹(りくやとおる)はラブレターを片手に渡り廊下を走っていた。何故こうなったというと少し時間を巻き戻す。
卒業式も無事終わり最後のHRを受けるために教室に戻る。しばらく友達と他愛ない話をしてると、黒板のある方の扉から天パにメガネの男性教師が入って来る。それを合図に談笑していたクラスメイト達も自分の席に戻る。
俺も席に戻ると、引き出しにピンク色の便箋が見えたので周りにバレないように素早くブレザーの内ポケットにしまう。ば、ばれてないよな…と焦りながらもポーカーフェイスを保った。
「高校行っても勉学と……」
迅先生の話を聞き流し頭の中はラブレター(仮)の事でいっぱいだった。中身を確認したいがここだとバレる。最悪ナナにラブレターの事が知られたら……考えたくない
ラブレターをすぐに確認したくなるのは男の性って事で
「こちらから武力を「先生」…
なんだ陸谷?」
「ちょっと腹の調子が悪いので、トイレに」
「そうか、40秒で済ませてこい」
「……はい」
相変わらずむちゃをと思いつつ後ろの扉から出る。扉を閉めきってからトイレに向けダッシュ
個室に入り、鍵を閉めてからラブレター(仮)の文面を確認する。
陸谷徹君へ
手紙でこの気持ちを伝えるのは簡単ですが
直接会って話したいです。
旧校舎裏の焼却炉前で待ってます
最初のコメントを投稿しよう!