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麻生太郎財務相は4月9日の記者会見で、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に関し、現段階での参加を見送った理由を約10分間にわたって説明した。
日露戦争の際に戦時公債を発行したことに触れ、「(日本は)1日も遅れず、1銭たりとも約定を違えず全額を返済した。しかし、今は世界で借りたお金を約定通り返さない方が多い」とも語り、AIIBによる不透明な融資審査基準や過剰融資に懸念を示した。
【AIIB】
「Asian Infrastructure Investment Bank」の略で、「エーアイアイビー」と読む。
日本語では「アジアインフラ投資銀行」。
アジア地域のインフラ整備を支援することを目的として中国が設立を目指している国際金融機関で、イギリス、ドイツ、フランス、イタリアなどの先進国が参加を表明して、参加国は合計54カ国となった。
【ADB】
「Asian Development Bank」の略で、「エーディービー」と読む。
日本語では「アジア開発銀行」。
アジア・太平洋における経済成長及び経済協力を助長し、開発途上加盟国の経済発展に貢献することを目的に設立された国際開発金融機関。
最大の出資国は日本と米国。
AIIBは金を借りやすくするために既存のADBに比べて審査基準が甘く設定される予定で、それによってアジア諸国はADBよりもAIIBを利用する確率が高くなると見られている。
尚且つ「AIIBに参加していないと先進国はアジアのインフラ工事には入札できない」という決まりがある。
つまり、イギリス、ドイツ、フランス、イタリアなどの先進国は、沢山の工事を受注して儲ける算段での参加なのだ。
もちろん、ただで参加できるわけでは無く、出資金が必要になる。
今現在ではそこのところは決まっておらず、日本が参加した場合、AIIB設立当初の出資金は最低でも1000億円と試算されるそうだ。
この1000億、何処かから降って湧いてくるわけじゃない。
すべて我々の税金なんだ。
麻生氏は、「そんな大切な金を、必ず返してくれるという保証もない相手には貸せない」と言っているわけ。
≫続く
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