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勢いよく開かれたドアの奥には6畳ほどの部屋があり、その左側にはベッドが置いてある。
その上には、頭まで毛布をかぶった、この部屋の住人が眠っていた。
「ん~、もう起きてるってぇ・・・・・・・」
毛布の中から、少しどもった声が聞こえる。
しかし微塵も動こうとしない。
「ええええいっ!早く起きなさい!」
起こしに来た長髪の男は、自身の左手を目の前で左側に空を切らせた。
するとベットの毛布が剥がされ、眠っていた少女はいきなりの出来事に身を丸めた。
「ぎゃあああああ、寒い寒いお父さん寒いってええええ!!!!!」
少女は丸まりながらも左手を伸ばし、その人差し指を自分の方にくいっと引き寄せる。
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