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「どうも想像だけどフェロモン的なものみたいで、時々、発情して爆発しそうになるんだって。今はみんな大人の理性でなんとか抑えられてるようなのよね」
驚いている僕に、彼女達は胸の前で腕を組み『不思議よねぇ~』と頷きあう。
「でも時間の問題じゃない?最近位置取りバトルが水面下で激しくなってるしね」
「噂でしかないけど、過去にも他所の会社のイケメン営業社員が、テリトリー(部署)内で饅頭にやられたのか、うっかり激しいボディタッチをしたもんだから……」
「あっ!朝起きたら、毛を剃られてツルツルにされていたってアレ?」
みんな表情が『うひゃあぁぁ~』って言ってる顔になっている。
表情から、頭の毛ではないことは明らかだ。
「場所が場所だけに、被害届けも出せなかったって噂。75日も経てば毛も生えて都市伝説と化したらしいけど……」
「それって、ヤバくないですか?」
「そうよっ!!だからみんな困ってるのっ!!」
彼女達は一気に僕との距離を詰める。
でも、僕の“ヤバい”は犯罪臭のする“ヤバい”なのに、彼女達の意味合いはちょっと違うようだ。
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