.:*:。 小動物な漢(ひと) ・゚:*:・'°☆

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「大丈夫ですよ。とりこんでおられて聞けなかったんです」 「ならいいのね。ペンは私のをあげるのね。あちこちでもらうから、鞄の中がいっぱいなのね」 佐藤部長は笑ってやって来たエレベーターに乗り込んだ。 「さっきの方にね……以前からいつかモーニングムーンを一緒に見たいと誘われてるのね。夜明けのコーヒーを飲みながら、さらに良い仕事の話もしたいって……」 「そ…それって……」 相手は枕営業を希望しているんじゃ… 「でも、私は十時間は寝ないともたないのね。毎日遅くても7時には寝ないと……だからお断りしてるのね」 いやいやいやいや……そこ? 「でも40にもなって、眠りたいから断ってるなんて、恥ずかしくて言えないのね」 顔を赤らめ恥ずかしそうに鞄で顔を隠す佐藤部長って、なんか妙に可愛い。 なんとなく、ファンと言うかマニアが多いのがわかる気がしてきた。 そして今月の営業成績をグラフで見て、改めて佐藤部長の実力に驚かされた。
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