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「佐々木くーん、佐々木くーん、どこね~」
みんなで頭を寄せあっている最中、僕を探す佐藤部長の高い声が響いた。
「佐々木、部長がお呼びだ!早くしろ」
「は…はい」
「いいか、ものは試しだ。さっき言ったことをやってみろ」
「え、えええええ~!?」
嫌がっているのに、『躊躇している暇はないぞ』と背中を一度に数人で押してくる。
僕はつんのめるように佐藤部長の前へと押し出された。
「佐々木くん、ここだったのね。これから……」
「佐藤部長、自分は今日は勝負パンツではありませぬゆえ、男の戦場に向かう自信がありませぬ。お許しくだされ」
先輩の一人がカンペを僕に見せてくれたのはいいが、言葉が不自然すぎておかしいよ。
「なるほど……その気持ちはわかるのね。今日は会社で仕事するのね」
(え?意外なほどあっさり……)
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