.:*:。 上司と言う漢(ひと) ・゚:*:・'°☆

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「佐々木大悟です。よろしくお願いいたします」 配属された部署で、僕は元気に挨拶した。 新人はしっかり挨拶と、元気と清潔さが大事だって何かで読んだ。 僕の部署は、少数精鋭のわが社きってのエリート達の集まりだと言う。 僕の部署に異動を希望する社員がたくさんいるらしいが、なかなか基準値に到達できない者ばかりらしい。 やはりみんなエリートと呼ばれるに相応しい気品と知性を併せ持っているように思う。 しかし、どういうわけか男性社員しかいない。 美人のお姉様も、可愛い同期も、いびり倒しそうなお局様もいない。 不思議に思うが、こんなこと聞くに聞けないし…… 目をキョロキョロさせて女性社員を探している僕に、先輩の一人が言った。 「残念そうだね、女性社員がいなくて」 「い……いえ、そんなことは」 心を見透かされたようで恥ずかしくなり、顔が見れないでいる僕の肩を先輩がポンポンと叩く。
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