.:*:。 可愛い漢(ひと) ・゚:*:・'°☆

13/16
前へ
/56ページ
次へ
「しかし、最初からたった一人と言うのは心細いかもしれないな。なんなら佐藤部長のお姿でも撮らせていただくか?」 「それはいい案だ。私が撮影をお願いしてやろう。私の携帯で……」 「いやいや、こう言うときこそ私が行こうではないか。頼みにくいことでも、ここは先輩として……」 先輩たちは、皆それぞれに携帯を出し、我先に佐藤部長の元へ行こうと押し合いになった。 「どうしたのね?おしくらまんじゅうでもしてるのね?」 佐藤部長はキョトンとした顔で先輩たちを見上げる。 「いえ……佐々木がホームシックになってはいけないと思いまして…」 「我々は一人でも寂しくないようにと、研修会の折には佐藤部長のお姿を持たせてやろうと…」 先輩たちは一斉に佐藤部長へ向けて撮影体勢に入った。 「佐々木くん、ホームシックになるのね?」 「い……いや…それは……」 この場合は、先輩たちの空気を十分に読んで、当然『YES』のはず! 「恥ずかしながら、少しばかり……」 これでいいんですよね?
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!

168人が本棚に入れています
本棚に追加