.:*:。 可愛い漢(ひと) ・゚:*:・'°☆

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「一人だとホームシックになるのね?」 「はあ……この年で一人になるのが苦手だと言いにくいのですが…もし、佐藤部長さえよろしければ御写真を…」 先輩たちは『グッジョブ♪』とばかりに親指を立てた。 「なら心配いらないのね。私も一緒なのね♪」 「はい?」 僕の時間が止まる。 先輩たちも埴輪のような目になり、耳に指を入れてほじくり始めた。 「私も研修会に参加するのね♪さっき私も申込みしたのね♪私たち二人で行くのね♪楽しみなのね♪」 陽気な佐藤部長の前で、さぁーっと音をたて、先輩たちの顔が青くなった。 僕なんて、失神しそうになった体をなんとか立て直したくらいだ。 「佐々木っ!きさま~ぁっ」 「ぼ…僕……知らなくて……」 「いや、佐々木よりアイツを止めろ!」 部署内が一瞬にしてパニック状態と化した。 先輩たちの数人が、提出に行った先輩を追い駆け出す。 何人かが内線で探す。 「ただいま戻りました」 だが、そんな甲斐虚しく先輩は悠々と帰ってきてしまった。
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