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「あいたたた…」
「ぷぎゅ~ぅぅ……」
ぶつかった拍子に倒れた僕の腹の下から、変な動物の呻き声らしき声が聞こえる。
「ひいぃぃぃぃ!?何かいるっ!!」
驚き四つん這いになって逃げる僕の耳に
「「「部長ぉ!!」」」
中から悲痛な声とともに、みんなが飛び出してきた。
「大丈夫ですか?」
「お怪我はありませんか……」
口々に声を掛け(おそらく部長を)取り囲んでいく。
「大丈夫なのね」
「ご連絡がなかったので心配しましたよ」
一同胸を撫で下ろし……
キッと僕を見る。
(うひぃぃぃ!!睨まれてるぅぅ~)
「前を見て歩かずして、いったいどこを見ていたぁ!」
「いえ……ま、前を見て……」
「ならば、何故部長と正面衝突するようなことが起きるんだ!一つ間違えば、部長のお命に関わる事態になっていたんだぞ!」
皆の殺気と怒りっぷりがハンパじゃない。
このままじゃ、僕の命に関わる事態になりそうな不穏な空気が流れる。
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