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しばし待たされたが… ようやく料理が運ばれて来た。 一口食べて… ケイン、ニヤリ。 「ケイン…  どう?」 横からタルナが小声で訊いて来る。 それへケインが小声で応える。 「確かに美味い。  だが…」 何か含んだ言い方を。 それを遮る様に… 「ふん!  元々村人はターゲットじゃないでしょっ!  静かに食べてなさいなっ!」 ユーリスが叱る様に告げる。 「わーった、わーったって」 ケイン、両手を上げて。 その後は静かに食事を続ける、一行。 食べ終わり、会計を済ませる。 店内はお祭り騒ぎ。 ケイン一行が原因だが… 現在は、騒げるから騒ぐと言った感じに。 肝心のケイン達が店から出るのに気付かない有り様である。 「あっきれたぁ~」 そう呟き、店内を見渡すユーリスだった。 ケイン一行は、店を出ると村を出る。 街道沿いを南下。 元々魔王討伐の旅を行っていた一行だ。 非常に旅慣れている。 故に、歩く速度も異様に速かった。 幾つかの集落を抜け、街道から逸れる。 目指す南東の森は、もう直ぐである。 実は… 野犬は遠巻きにケイン達を見ている。 だが… 野生動物と言うものは、勝ち目が無い戦いは行わないものだ。 コレが魔物ならば、関係なしで襲って来ただろう。 だが… 野犬達にはケイン一行の強さが分かるのだろう。 一定距離から近付いて来ない。 そんな事をしている内に、森へと着く。 「さてとっ。  食事して風呂入って寝るわよ」 そう、ユーリスが断言。 そんなユーリスへ、ケインが告げる。 「何時も済まんな」 「い~のっ、い~のっ。  アタイの亜空間が一番広いし整備されてるからね」 そう告げて、亜空間のゲートを開く。 そこはユーリスのラボ。 宿泊施設完備の持ち運べる宿とも言える。 ユーリス先導で亜空間へ入ると… ユーリスが現れたゴーレムへ告げる。 「アンタ達。  食堂兼宿屋を造る整備をして来なさいな。  ついでに、アタイのラボを造る場所もね。  そうそう。  時空間転移陣を設置するポイントはインプットしたわね。  よろしい。  では、そこは優先的に整備する事。  分かったわねっ!」 そう告げたユーリスは、ゴーレムを亜空間から出す。 彼女達は金属の塊。 野犬が襲っても… 歯が欠け、爪が剥がれるであろう。
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