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また、会えるだろ?か。
「あぁ、会えるだろ。友達だし。」
これが電話でよかった。
俺、絶対上手に笑えていない。
『あ…そうだよな。とも…だちだから、な。』
なんだよ、その間は?
「そうだよ。変なこと聞くなって。」
『あぁ。わりー。じゃ、仕事頑張れよ。気をつけてな。』
「おう。そっちも。」
修二の電話は、まるで計ったかのように、俺の家の前で切れた。
また、会える。
友達なんだから。
会ってどうする?
昔話に花を咲かせるのか?仕事の愚痴を言い合うのか?
そもそも友達ってなんだよ?
俺は修二に何を求めている?
修二は俺に何を求めている?
俺たちは、友達じゃなかったのか?
12年前のあいつの言葉が蘇る。
「友達に戻れるわけがねーよ!友達だったことなんて、一度もねーんだから!」
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