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「じゃーな!」
「じゃ!」
再び丸ノ内線で、修二が先に降りた。
本当にただの友達のように、さっさりと、次の約束なんてしてせずに、俺たちは別れた。
あぁ、これだけ年月が経ってるから、友達に戻ることも可能なのかもしれないな、そんなことを思いながら、俺は、自分の駅で降りた。
駅から家まで歩いて8分。
見計らったかのように、改札を出て少ししたらスマホが鳴った。
相手は、さっき別れたばかりの修二だった。
「はい。」
『あ、昴?電車降りた?』
「降りてなきゃ、とらないよ。」
『あぁ。お前っぽい。』
なんだよ、お前っぽいって。
『今日はありがとな。』
「おごってないぞ。」
『いや、来てくれただけでも、よかったよ。』
お前は、そういうことをさらりと言いやがって…
「お前なぁ『また会えるだろ?』
文句を言おうと思ったが、修二が俺のセリフにかぶせてきた。
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