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残された高杉と私は仕方なく小屋へ向かった。ドアノブのないドアを押し開くと、中には外観相応の広さで人が四人転がれる程度。壁には鎌や鍬(くわ)、スコップ等、農業道具がかかっていて、とても海で使う道具ではない。部屋の右隅に汚い網目が無駄に多きい網が無造作に置かれており、やる気をいっそう削いでくる。せめてシュノーケルやモリはないものか。
貝は適当に拾うとして、魚は網しかないのでは追い込み漁しかあるまい。ペンギンについては後で考えよう。
とりあえずとして網と、足元に転がっていたバケツを持って外へ出た。高杉は何故かスコップを持って小屋から出てくる。
まずは簡単そうな貝から捕える事にしよう。逃げる事もしないし、拾うだけでいい。幸い海の透明度は高いようだ。
上着とズボンを脱ぎ捨てパンツだけになり手ぶらで海の中へ。高杉も私にならい裸になってついてきた。余談だが、シャツを抜いた高杉は、恵比須様を彷彿とさせた。
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