第1章
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エレベーターも存在しない。 毎朝、 自力で階段を上って出勤するので、 踵のある靴なぞここ数年、 新調していない。 職場の所長は三十過ぎで、 事務員の出す湯呑みのお茶を飲んで、 他の所員と窓際にて過ごす。 最近、 男子高校生が働き始めた。 勝手に色々と彼らを比べてみては、 ため息の出る毎日である。
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