第2章

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「人間は何か大きな敵を見つければ、それを標的として多人数で攻撃する。これはいじめと言えばいじめだがこれが世界の脅威となる存在に向けられたらどうなるだろう。それは一つの正義ではないのか?」 風紀委員会の部屋で眼鏡に短めの髪の生徒が言う。 「うーん。でも僕はそんな存在とも仲良くなれると思いたいのだけれど」 気弱そうな雰囲気の生徒が言う。 「それは優しすぎるだろ」 「あいつらは人類の敵だ」 「まぁ、私はそんな存在を狩るだけよ」 男子生徒二人、女子生徒一人が言う。 「とにかくだ。今回の議論は生徒会と手を組むかという所だ……」 「がぉぉぉ!!!」 凄まじいうなり声が異天学院の校庭に響く。 「お、オークだ!!」 学生はパニック状態になっている。このオークという生物は普通の人間の2倍はデカく、頭は豚で木の固まりを振り回している。 「落ち着け!!生徒会だ!!」 長めの髪の男子生徒が腕章を見せる。 「生徒会だ!!助かった……」 20名程いた生徒が全員ホッとした表情を取った。 「なんか最近、異界からの客、多すぎなくない!?」 生徒会の腕章を付けた女生徒が言う。 「最近、現世と異界のゲートが不安定になってるみたいよ」 眼鏡をかけた女生徒が冷静に言う。 「まぁ、とにかくとっとと片づけようか。梨花!後方支援を!大輔と加奈は切り込んで!」
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