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「ほたる、とまりなさい」
嘘だろ。
いつの間に真後ろに居たんだよコイツ。
っていうか止まるわけねえだろ!
止まったら明らかに殺る気だろうがふざけんな!
「逃げるんじゃあ、ないわよ!」
そう言った光の手が俺の制服を掴むギリギリで、俺はまたペースを上げる。
とにかく捕まりたくない一心で廊下の角を最短のコースで曲がり、そのままの勢いで職員室の前を走り抜ける。
っと、流石にもう呑気に語ってる場合じゃないな。
悪いけど今回はここまでだ!
だけど、あんたがもしまたここに戻ってくるってんなら、アンタの席はいつまでも用意しとくよ。
うちのクラスの一番後ろの窓際、あの特等席はあんたの指定席だ。
今度こそはゆっくりとダベって、ゆっくりと一緒に飯を食おう。
俺らは必ずここに居て、変わらず笑って過ごしてる。
そうさ、俺らはここで満喫してるぜ。
人生に一度きりの、青春とやらをさ!
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