青春

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「あー……痛そー……」 夕陽は自分の頬を押さえて小さく呟き、悠哉は音に驚いてアホ面に。 朝日は平手を飛ばした女子に声をかける。 っていうか悠哉お前、ほっぺの米粒どうにかしろ。 「相変わらずだな、姫野妹」 「朝陽さんこんにちは、うちのバカ兄貴がお世話になってます」 そして登場早々俺に平手をかました挙げ句、本人を放って朝日と世間話をはじめたのは俺の妹、(ヒカリ)だ 「さて蛍、アンタまた委員会の仕事サボったでしょ?」 「あれ?今日だったっけ?」 「アンタねえ、何回言えば覚えるの?」 あ、これは面倒なパターンだ、ここからの説教は長くなる。 俺は三人に目配せで合図を送ると、弁当の蓋をしめてしっかりと持つ。 三人はすでに弁当を食べ終えているので、問題はない。 そして、全員が用意を終えたその瞬間。 「せーの!」 そう小さく俺が合図を送り、四人で一斉に席を立ち駆け出した。
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