青春

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「わぁ、凄くたかーい!」 夕陽は朝陽から解放されるとそう言って、屋上のフェンスの方へトテトテと走っていく。 そしてそこから眼下に広がる校庭を眺め始めた。 人がゴミのようだ……ってか? いや、こんな下らないこと考えてる場合じゃない、早く飯食っちゃわないと。 とは思うんだがしかし、手に持ったまま全力疾走した弁当を開くのはなかなかに勇気がいるな。 「どうしたの?食べないの?」 弁当を手に持ったまま微動だにして居なかったからな、きっと気になったんだろう。 悠哉が心配したように肩越しに声を掛けてきた。 もういいや覚悟を決めよう。 どうせ白飯に梅干しだ、唐揚げと卵焼きが混ざってたってきっと問題ない! そして俺は、今日何度目かになってワクワクも何もなく、弁当を開いて中をのぞき込んだ 。
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