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魔法陣から溢れ出ていた強烈な光がやっと収まり、祐文はゆっくりと目を開けるとそこは――
「ココは何処だ…?」
視界一杯に広がる緑の草原、所々に散在する森林や集落に遥か遠くには雄大な山々が連なっており一見するとヨーロッパにあるロマンティック街道やメルヘン街道のようにも見える牧歌的な風景が広がっている。
しかしそれら普通の光景とは全く異質な様子がある。
例えば積乱雲と同じくらいの大きさがある島が幾つか空に浮かんでいたり、セスナ170型軽飛行機と同じかそれよりも更に一回りは大きい鳥が飛び回っていたり、雄大な山々の更に遠くの方には恐らく成層圏にまで届こうかというぐらいの超巨大な塔らしき建造物が聳え立っている。
それを目にした祐文は暫くただ唖然としているしか無かった。
(確かオレは事件現場の廃墟にいた筈だ…そしてあの新しく刻まれた魔法陣に触れてあの魔法陣が放った強烈な光を浴びて…気が付いたらココにいた)
暫く唖然としていた祐文だったが時間が経つにつれて少しずつ冷静になり現在の状況を把握するが――
「廃墟にいた筈なのにどうしてココにいるんだ…?というより一体ココは何処なんだ?」
ごく当たり前でいて根本的な疑問にぶち当たり途方に暮れる。
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