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「またあの辺りの廃墟で事件か…」
「事件。というより中学生の仲良しグループ内でのトラブルと言ったほうが正確かもしれないですね」
先輩刑事の剣呑な言い方を少し、たしなめる様に祐文はそう返す。
「一人、怪我人が出ててしかもその被害者は相当な重症を負って病院に搬送されたんだろう? こりゃもう立派な傷害事件だぜ」
「それはそうですが…」
「まあトラブルを起こしたガキ共の先々を考えりゃあ、あんまり大事にしたく無いっていうおまえさんの気持ちは解らんでも無いがな…」
二人が事件を起こした少年達の身を案じながらそんな話をしているうちに、祐文が運転する覆面パトカーは事件現場に到着する。
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