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全力で自転車を漕いで、友人から聞いていたかつて友人と両親が共に暮らしていたという古めかしい一軒家に辿り着いた祐文はかつて無い恐怖と焦りを感じながらも何とかそれを押さえつけて勇気を振り絞り、その静まり返ったお化け屋敷のような家に慎重に踏み込む。
…玄関から中に入った時にはもうむせかえるように錆びた鉄やら金属が発する独特の異臭が立ち込めており、家の奥に続く廊下にはその異臭の原因と思われる大量の■■が飛び散っていた。 そして祐文はその大量の■■が友人の■■であると直感的に理解してしまいその場で盛大に嘔吐してしまってその事がこの家の家主、つまり友人の父親だった男に祐文が無断で家に侵入した事を知られてしまう。
「…あの男の顔や表情は未だにハッキリと思い出せない。強いて言うならのっぺらぼうの顔面に耳の辺りまで裂けた鮫の様な口だけが張り付いている…そんな感じだった」
目の前に現れた異様な男、むせかえるような■■の臭い、そして恐らく友人の死…これらの悪性情報を一辺に目にし、耳にした幼い祐文の神経は焼き切れ、気付けば半狂乱になりおかしな叫びを上げながらながら男に向かっていったが…逆に返り討ちに遭いズタボロにされてしまう。
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