第1章ープロローグー

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 短期留学も、あの子は修羅の道を自ら選んだ。科学の世界から短期留学の許可が出た時にはびっくりした。魔法の世界と科学の世界の不仲は周知の事実であり、お互い不干渉が暗黙のルールになっていたからである。しかし、許可は下りた。私は驚きが隠せず科学の世界のトップに連絡をとった。何故許可を下してくれたのか尋ねるとなんと翔太が短期留学前に志望理由と共に許可を貰う為手紙を出していたそうだ。そこには「 僕は力には限界があるが知識には限界がない事を知っています。そんな知識に於いてトップに君臨する科学の世界のひとたちに、どうしても教えをこいたいのです。」と書いてあったらしい。科学の世界トップも異常に思い、こっちの事を独自に調査し、納得したらしい。 「お前さん達は悪くないが、余りにも、このガキは不憫だ。だが、俺は可哀想だから許可したんじゃない。この強い信念と行動力に男気を感じたんだ。つまり、悪いようにはしない。安心して任せろ。」  この言葉に私が危惧していることが筒抜けなことが分かった。
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