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ガラクタ集めを初めてから、一ヶ月が過ぎました
ガラクタはまだ、私の腰くらいまでしか積み上がってない
初めの頃はまだ良かった
この近くに動かせるガラクタがたくさんあったから
今はもう、この近くに動かせるガラクタはない
ガラクタはまだたくさんあるけど、もう私の力では運べないものばかり
だからガラクタを探す範囲が徐々に徐々に広がっていき、その分時間がかかるようになった
望んだ量が集まるまで丸二日かかったこともあった
誰か手伝ってくれる人がいたら
お父さん
お母さん
あぁ……そっか
一人ぼっちだから私はガラクタなんか集めてるんだった
家族がいれば、誰かがいてくれたら
私はこんなもの作らなくても良かったんだ
さぁ、余計なこと考えてたら集中出来なくなる
今日はもう少し遠くに行こう
雲一つない晴天
もう完全に夏になった
焼けるような陽射し
私の足の裏は、熱くなった地面を踏み締める度に焼けるような音を鳴らす
辛いよ
今すぐ木陰で休んで、夜まで過ごしたい
でも、その分星に近付くのが遅れてしまう
時間は永遠にあるけれども、目的があるときは時間を無駄にはしたくないんだ
樹が見えなくなるくらいの距離を歩いた場所に、運べそうなガラクタが転がってる
今日はこの辺りのガラクタをもらっていこう
ガラクタも、地面同様焼けるように熱い
実際に私の肌は焼けているのでしょう
でも痛みは感じない
熱さは感じても、痛みは感じない
もう二ヶ月も立てば涼しくなる
それまでの我慢だ
ガラクタを一つ、二つ、三つ、四つ……
暑さから逃げるために少しの休憩を間に挟みながら
今日は大きめのガラクタばかり集めた
ちょっとずつ押して引きずって
十個くらい集めたところで、夕日が綺麗に浮かんだ
よし、これだけでも重ねておこう
そのうち高くなると重いものは持ち上げられなくなるから、今のうちに重いのだけで積み重ねておかないと
しかし……ちょっと広くし過ぎたかな
あんまり小さくしないほうがいいかなって、ガラクタは広く敷き詰めておいたんだけど
そのせいで全然高くならない
でも今さら最初からやり直すのも嫌だし
このまま続けていこう
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