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「能力‥‥者。能力ってなんだ?」
風になびく、綿あめの様にふんわりとした金髪の髪の毛。見た目は寝坊してきた生徒にしか見えない。色んなとこから跳ねる髪の毛。型崩れをした制服。少年は校門の前で大きくあくびをしてた。
「俺、能力者じゃないのにな。ただの一般人なんだけど。なんで‥‥適応能力検査で陽性と出たんだ」
少年は紙切れを見ながら難しい顔をした。すると、風がいきなり強く吹き少年が持っている紙は桜と共に空に舞い上がった。
「あ、俺の個人的な情報が!!」
紙切れを必死に取ろうとする少年。だが飛んでも届かない。少年は唇を噛み締めてた。その時、いきなり風は収まり紙切れはヒラヒラと落ちた。少女の前に。少女はしゃがみ、紙切れを拾った。
「(‥‥大和撫子。みたいに美しい。僕と同じ生徒なんだ)」
少女を見て、胸の心拍数が上がっている少年。すると少女は、少年に近づき紙切れを渡した。
「あ、ありがとう。僕今年から入る羽田涼って言うんだ!君の名前は」
「私は新月。月読新月。私も新入生」
「へぇ新月ちゃんって言うんだ。名前と見た目本当あってるよ!僕、こう見えても一般生だったのになんか知らないけど陽性が出てね」
「‥‥‥貴方はきっと戦う」
「え?」
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