action 1

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そうだよね...取引先の会社にいた一介の受付嬢なんて、普通は覚えているハズもない。 沙耶ちゃんは須賀 真白が私をジッと見て、私に興味を持ったのではないかと言ったけど、彼も他の来客者と同じだ。 記憶に留めてないのだとわかって私はホッとしたのだが、須賀 真白の横にいる女性。 このヒトは須賀 真白と私がぶつかった事が気に入らなかったようだ。 キツイ目つきで私を睨みつけていた。 須賀 真白にピタリと寄り添っていたから、彼の恋人なのかもしれない。 だけど、私は思った。 美人だけど、女豹のような派手な肉食女性...私が最も苦手とするタイプ。 こういうタイプの女性を恋人にするんだなって、須賀 真白がとても残念なヒトに思えたのと同時に、私の事を覚えてくれてなくて、本当に良かったと思った。 だって、もし覚えてもらっていたら、あの手のタイプの女性は嫉妬心から変な誤解でもして、私に対して更に怖い顔を見せるだろう。
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