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あれから数日経った土曜日の昼下がり。
私とアフタヌーンティーを味わうのは、友達の依代(いよ)ちゃんなんだけど……
「はぁ? で、晶はそれで終わりにしたっていうの?」
要さんと別れた話をすれば、依代ちゃんの眉間に皺が深く刻み込まれる。
「っていうか、晶は納得したのかもしれないけど、その要って男! 後輩の…えっと、なんだったっけ?」
「……沙耶ちゃん」
「そう、その沙耶ちゃんって子と付き合い出すかもしれないんでしょ? そうなっても晶はいいと思ってるの? 」
「……」
「沙耶ちゃんって子に、全部、晒してあげなさいよ!」
私は上目遣いで依代ちゃんを見て
「……晒してもいいけど、なんて言えばいいのよ?」
グラスに入ったチャイフロートのアイスをスプーンで、グチャグチャと潰して吐き捨てるように言う。
「……要さんは私の男だったけど、身体を許さないし、結婚もしたくないと言ったから、沙耶ちゃんに乗り換える気が満々だよって……言えるわけないじゃんっ!」
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