action 2

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「モデルっていう仕事をしていたら、恋愛は難しいよ。だって、当人同士だけではなく、所属事務所とのトラブルを招く事になるじゃない」 「まぁ、確かにそうだね」 私はコクコクと首を縦にして頷く。 「当然、マネージャーの蓮花ちゃんは危険回避をしたいって思うでしょ? 久遠ちゃんに合コンは許可しても、合コンの女の子側は自分の目が届く相手か、もしくは安心できる相手がいいって考えたワケよ」 「それで、依代ちゃんに白羽の矢を立てたって事?」 「そうそう。売出し中のモデル達のゴシップも避けれるし、久遠ちゃんのマネージメントもバッチリできるから、一石二鳥という作戦みたいだよ」 ケラケラ笑う依代ちゃんは「蓮花ちゃんは、ほんと策士だよねー」と嬉しそうに言った。 「でも、久遠ちゃんの男友達は、モデルの女の子と合コンしたいって...だから久遠ちゃんに頼んだんじゃ...」 「そうだろうね。でも、相手の男の思惑なんて関係ないじゃん。第一、久遠ちゃんに頼んだ時点で、モデルの女の子と遊びたいっていうロクでもない男たちじゃないかと私は思うのよねー」 「あぁ、じゃあ、久遠ちゃんとしては断り切れなかったってところ?」 「そう思うよ。だってさぁ、久遠ちゃんってモデルでもエラそうじゃないし、優しい子でしょ? きっと断り切れなかったんだと思うんだ」
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