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「そういう意味でも晶はナイスタイミング!」
「はい?」
今度は疑問形で返事をしてしまった私に、依代ちゃんはニコニコ笑いながら言う。
「ホント、ナイスタイミングで晶は彼氏と別れてくれてよかったよ。うん。蓮花ちゃんも大喜びだよ」
「え? いや、ちょっ、ちょっと待って。ナイスタイミングってのは...おかしくない?」
「おかしくないよ」
「いや、おかしいよ....」
と言いかけたその時。
ーーーガタンッ
私の後ろの席から音がした。
依代ちゃんの視線は私の後ろを見る。
どうやら私の後ろの席に座っていたお客さんが立ち上がったみたいだった。
だけど依代ちゃんは..
ぼーっとした視線で私の後ろを見ていて。
「依代ちゃん?」
私の声かけにハっとした顔で視線を私に戻した。
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