action 2

32/33
前へ
/651ページ
次へ
必死で落ち着かせようとするのに。 それなのに... 私は気づく。 動揺する私の一挙一動をジッと見つめる視線があることに... それに私は気づいて。 また心が落ち着かなくなった。 だって、その視線の持ち主が誰なのか...わかっていたから。 私はゆるりと、その視線の持ち主の方へ顔を向けた。 私を見つめるのは…… 口角を片方だけあげて、笑みを浮べるーーー須賀 真白。 彼が私を見つめる瞳は、あからさまで。 須賀 真白の瞳。 その瞳は、まるで私を嘲笑っているとしか思えなくて。 「ーーーーっ!」 声が出せないまま、息を飲んだ私は、彼から目を逸らした。 このヒトは気づいてたんだ。 あの日、要さんといたのは私だって、 気づいてたくせに。 須賀 真白は気づいてないフリをした。 だけど、今。 須賀 真白は気づいてるんだと知らしめるように嘲笑う。
/651ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6230人が本棚に入れています
本棚に追加