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後日、上司に押し付けられていた仕事に、ミスがあったらしい。私はそれに気づかないまま提出してしまっていた。
上司に呼び出され、皆がいる前での説教が始まる。素直に謝り続ける私が気に食わないのか、説教はいつの間に私に対しての誹謗中傷へと変わっていた。
だが私は何を言われようが気にしない。何故なら私が人生の目標を達成した時、このような日々の悪い出来事などちっぽけな事に過ぎないのだ。
その日、数時間にわたって怒られた私は、結局自分の仕事を終わらせるために残業する事になった。
同僚の仲間が帰り際に「よく耐えられるな……大丈夫なのか?」と心配そうに耳打ちをしてきた。私は「些細な事だよ」と笑うと、同僚は「お前は本当に前向きだな」と呆れていた。
今は確かに前向きかもしれない。だが以前の私は前向きとは反対側にいた人間だった。
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