第二章 別れは,はじまりのために

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 和弥の研究所に、東雲が訪ねてきた。 相変わらずの二枚目の東雲は、 研究所に居た女性の目を惹きつけていた。  機械ばかりの研究室だったが、] 開発中の化粧品も置かれている。 和弥が、 明香利に頼まれて開発させられている、 自然派かつ高性能な化粧品だった。 化粧品につられて、女性の研究員が和弥の研究室に多く出入りしていた。 「女性に人気だな。 和弥が女性よりも綺麗だしな、 化粧品に信憑性がある」  嫌味な所は、変わらない東雲だった。 「それに、流々石の実用化おめでとう。 あれは、 今世紀最大の功績だ」  東雲は嫌味を言いに来たわけではない、 約束した訳でもないが、 再び出現する流々全力を尽くす為に訪ねて来た。 和弥は、コーヒーを淹れると、 椅子に座った。 「流々の出現箇所は惑星だ。 様々な条件でシミュレーションした。 多分、融合する」
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