第一章 流々へ

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「宇宙船を止めてください。 出現はまだ、安定していません」  和弥の言葉より早く、 高速船に向かい退避要請が出されたが、 止まろうとはしなかった。 「息子を返せ」  高速船から奇妙なメッセージが届いた。 息子とは、 もしかして天羽の事なのだろうか?  和弥は、遊軍の機材も用意していた。 故障した時の予備でもあったが、 予期せぬ値を算出した時に、 状況を確認させるための機材でもあった。 遊軍の機材を、 進んで来た高速船の前に移動させると、 ネットを放出し進行を食い止める。 残った隕石があった場合の移動用ネットだったが、 宇宙船の進行を止める事が出来る事が判明した。
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