第一章 流々へ

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 発射されたミサイルは、 操作を妨害電波に遮断されて行き場を無くしたのか、 出現場所を激しく逸れていた。 和弥が、ホッとした瞬間、 ミサイルが爆破した。 「タイマーか?」  爆破時間は、 予めセットされていたようだった。  出現に、 ミサイルの爆発の衝撃が加わった。 出現の条件から、 外れてしまったのだ。 「生命の出現が止まりました」  計測では、 生命らしくものが宇宙船の中に出現しているが、 動いていない。  安定したのか? 安定していないのか? 予期できなかった爆発が加わり、 状況が判断できなかった。
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