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「荷物を引き上げて行きます」
裏に回ると、
和弥は自分の荷物を車に乗せ始めた。
東雲も手伝って荷物を運んだが、
途中で涙が落ちた。
あちこちに流々の思い出が残っている。
今にも、
流々が出てきそうだった。
和弥にも東雲にも、
短い期間だったが、
グリーンは忘れられない土地になった。
荷物を全て積み終わり、
和弥は、別れの挨拶をする為に店の正面に行った。
流々の父親が、配達から帰ってきた所で、
和弥を見ると顔を背けた。
和弥が、短く礼を言い去ろうとすると、
声がした。
「昼飯、食べてゆけ」
和弥は断ろうとしたが、
店の中から奈々子も出てきて何度もお願いされた。
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