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「本当に綺麗ね。
絵になる存在ね。
流々は、二人が大好きだったから、
本当はずっと一緒に居たいという願いを込めて、
その写真を貼りたかったのでしょうね」
和弥の目から、
大粒の涙が落ちていった。
「明香利さんからも電話がきて、
心配してくれたのよ。
いい人ね。
和弥君の幼馴染で、最愛の恋人なのね。
明香利さんは。
流々が、
自慢の二人で憧れだって言っていたの」
奈々子は、
淡々と流々が生まれた時から現在までを語ってくれた。
流々が死んだとは信じていないが、
帰って来ないという事が悲しいのだと告げてくれた。
和弥は、
静かに聞きながら、
どうしょうもなく自分を責めていた。
和弥がここに来なければ、
奈々子に悲しい思いをさせずに済んだ。
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