第三章 終わる

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 流々に再び会いたい。 高重力場の事故により消失した人間は、 長い年月を無で過ごしながらも、 又、 地上に出現を始めていた。  ここまでの道のりは長かったが、 和弥は、 諦めたいとは一度も思う事が無かった。  和弥は、 東雲、瀬戸内と並びながらスクリーンに映し出される出現を凝視していた。 草や木が出現し、 定着しても他の生命はまだ定着していない。 不安定に変化する物質は、 人間とは言いがたいものになっていた。
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